えりおのオンビョンな日常

平凡動画投稿者の不定期更新ブログ

SP七段に合格するために六年かかった話(3/3)

続き。

 

SINOBUZで二度目の引退をしてから(引退って複数回やるもんじゃない)、もう二度と復帰することはないだろうと思っていたが、ここから色々なことがあって心境が変化しました。


まず、最も積極的に触っていた太鼓の達人(AC)を完全に辞めたこと。
ほぼほぼこれをやるためだけに休日に外出していたので、太鼓をやらなくなったらほとんど外に出なくなってしまった。

それと同時期に、maimaiをやるようになり完全にIIDXを触らなくなる。
それからゲーセンに行ってもIIDXには見向きもしないようになってしまいましたとさ…

 

 

 

とこ☆ろが!
どうにも年齢的なソレなのか、もともと肩こり体質なのもあったのか。
maimaiが上達していくにつれてやる曲が難しくなっていくと共に、どんどん腕がヘタるようになっていき、最終的に1クレ目の1曲目だけでもう腕が上がらなくなっていくようになりました。しかしそんなジジイを置き去りにするかのようにインフレは進み高難易度譜面が量産され、ついていくことができなくなってしまった。 

どこかの夜勤明けでゲーセンに行った時に、なんとなく触った曲で曲の真ん中あたりで力尽きて、呆然と流れるノーツを眺めながら「‪( ˙-˙ )スンッ‬...」とやる気が一気に無くなるのを感じ、maimaiも辞めてしまった。

 

これにより、いよいよ外に出て音ゲーをやる理由が完全に消滅してしまい、休日に外出しない男に成り下がってしまった。
この時期が、CBの稼働が終了しR∞tageになる少し前くらい。
たまーーーーに「何かの間違いでうまくなってないかな」と気まぐれでCSを引っ張り出して少し触ってみたりはしていたのですが当然そんな何かの間違いが起こるはずもなく結局全盛期ほどのプレイができるわけもなくただただへたくそな自分を自虐的に追い込むだけになってしまう。何も変わってない。

 

 

 

そして!世はIIDX26、新作R∞tageが稼働!
もう上達することもないだろうと完全に諦めていましたが、せっかくの新作ということもあり、じゃあせめて段位だけでも取るか~と、休日に
人が誰もいなさそうなゲーセンにそっと足を運び、段位認定六段に挑戦……。


しかし、結果はまさかの三曲目の旅人リラン(H)落ち。

リランは辞める前にノマゲまでついていたのですが、まさかのテッテケテッテケ地帯がまるで何も見えなくなっており何もさせてもらえずそのままドゥーン……
二曲目のBBB(H、皿のやつ)で毎回補正まで落ちていたのに加え、しっかりブランクで見えなくなっていたこともあり何度やってもそこで死亡。


「それじゃあせめて五段だけでも取ろう」と思い五段に挑戦したのですが、Punch love仮面でほぼゲージ最大まで回復させるものの、三曲目の松下(度胸)で補正ゲージまで落とされると、

そのままじりじり押し切られボスのニュージェネでしっかり順当に閉店。


一年以上のブランクはなんと、六段どころか五段すら合格できないという事態を引き起こしてしまい、ゲーセンで乾いた笑いが出たのを今でも覚えています。
もうこの時は完全にやる気を失ってしまった。ただでさえ成長が人よりも遅いのに、さらに劣化してしまうともうどうしようもない。
この日を境に、完全にIIDXに触れることはなくなった…

 

 

 

 

と、思われたが、ここからがちょっと違いました。

「俺、何かゲームやってないと完全に何もしてない無の人間にならないか?」と。

(ゲーム以外の趣味が皆無の非常につまらん人間)


確かにポケモンとかぷよぷよとか何かしらゲームをやりこむ姿勢はあったのですが、太鼓の達人から始まりjubeatやmaimai、IIDXと派生した「音ゲー」というジャンルから完全に離れてしまうのは寂しい、という気持ちがどこかにありました。
しかし、太鼓もmaimaiもjubeatもかつての熱意はどこにも残っていませんでした。

 


もう残されたのはIIDXしかない!!

 



今まで無視してた欠点を本気で補えるなら、何かが変わるかも。そうしてようやく長い年月を経て、自分のダメなところに向き合う勇気が出た。

五段にすら落ちてしまったことが逆に余計なプライドを捨てることができるいいきっかけとなったのかもしれない。


そしてその時から、「今度こそ七段になるための再出発」が始まることになる。

 


まず最初に始めたのは「謎運指の改善」。
この記事で散々触れてきた、12と67を別々に押すことができないよくわからない対称固定のふりした北斗運指。今までずっと見ないふりをしてきた苦手を放置したままでは今までも何も変わらないとようやく考えを改め、慣れ親しんだ対称固定の手の形をベースに今まで使っていなかった指を使う練習を開始する。

 

自分がどんな時に最も萎えてやる気を無くすのかは当然自分が一番よく知っているので、とにかく、「できないからといってやめない」ことを意識した。

 

最初は筋肉痛がやばかったです。今まで使えていなかった薬指、中指の絡みを意識するようになったことにより、指の付け根あたりがめっちゃ痛む。
ただこれは、しっかり運指が改善できている証拠であると、自分の中では大きな自信になりました。

今ままで押せていた配置が押せなくなってもそれは一時的なもの、またできるようになると信じて続けた。


そして、途中で止まってしまっていた埋め作業の再開。
四段相当の地力まで落ちていた時の状態では簡単な曲ですら何も見えないので☆9から始めた。最初はquasar(H)すらできなくなっていた。

運指の改善の途中だったこともあり、恐らく今までは押せていたであろう配置が押せなくなっていて難儀することが多かったですが、これは今の運指に慣れればいつか自然にとれるようになると信じて、がむしゃらに続ける。昔のクリアランプにやきもきしながらも、できそうな範囲でできそうな曲をひたすら挑戦しました。いわゆるリハビリ期間。

とにかくこの時期は、昔の自分との落差がしんどかった。一年もやってなかったのが悪いんですが指の動き方がどうみても一番押せていた時よりも悪い。今まで押せていたはずの同時押しや乱打も見えなくなっていて、この時期はとにかく苦痛でした。
今までノマゲやハードができていた曲がイージーすらできなくなっているのは心が痛みましたが、いつかまたできるようになると信じて続けた。

ここで辞めたら今までと変わらんとこんな当たり前のことに気がつくのにこんなに時間がかかってしまったことがただただ悔しいですが、そんな時期も諦めて、そして認めるしかなかった。

 

ある程度☆9ができるようになったあたりで、六段に再挑戦。
これが復帰から一カ月半くらいが経過したR∞tage稼働後の年明け、1月の頭。ネックだったリランをどうにかこうにかギリギリで突破し、R∞tageから六段ボスに就任したロッテル水星に初挑戦。以前から同時押しは少し得意だったおかげで挑戦一発目でスレッスレ合格。


この時の気持ちは、「嬉しい」よりも「ようやくスタートラインに戻れた」という安心でした。
七段を目指すにも、まずはここに戻ることができないことには何も始まらないと思っていたので、ひとまず安心。
そしてここからまた、何度も諦め続けてきた七段への挑戦をまた始めることになる。


ここからは、途中で止まっていた☆10の埋め作業を再開。
やったことある曲もない曲も、もう一度触りなおすつもりで☆10をクリアレート順にイージー埋め。
クリアできようが落ちようがひとまず気にせずに、下から順番に挑戦していく。
やったことない楽しい譜面もたくさんあり楽しかった。たまに変な譜面当たったりと、譜面の知識も蓄えられた。

 

この埋め作業が半分あたりまでさしかかった時に、クリアできない曲が増えてきたのでいったん中断。
そしてここからが、復帰してからもう一つ新しく挑戦した、「RANDOMの使用」です。

 

​​───────再放送​──────

ランダムがどんなものなのか雑に書くと、ビートマニアの譜面は7つのレーンにそれぞれノーツが降ってくるんですけど、そのレーンがランダムにシャッフルされるっていうオプションです。
そして、ビートマニアの正規譜面は☆10から☆11の下位譜面あたりまでは隣接配置が少なめのいわゆる「綺麗な譜面」が多いです。
それを意図的にシャッフルすることで「ランダム特有の譜面」をプレイすることができるようになります。

ランダムを積極的に使うことでどういうメリットがあるのかと言いますと、正規譜面では触ることのできない譜面、それもプレイするたびに同じ曲でもガラッと配置が変化したりするので、
普通に正規譜面をやるだけではできない、ありとあらゆるパターンの譜面を練習することができるようになる。
そして、このランダム特有の譜面に慣れてくると、正規ではぜったい攻略できなさそうな曲にも抗うことができるようになったりと、多くのメリットがあります。
まさにIIDXでは、使わない理由はないといったくらいの超重要なオプションになります。


…と、こう書いてしまうとメリットしかないように感じますが、「RANDOMに慣れる」っていうのは正直なところ、最初のうちはかなりの修行です。
やりはじめだと、とにかくなんも譜面が見えない。今まで見たこともないような偏った乱打や同時押しがこれでもかと降ってくる。
ランダム使い始めの頃は☆9の簡単めな曲ですらランダムを使うと手も足も出なかった。ずっと2%安定で、こんなのやる意味本当にあるのか疑問でした。

これの何が苦行かって、クリアができないからどんどんモチベが下がるんですよね。

 

​───────​───────​───────

 

しかし今回は諦めずに、今までよりもずっと積極的にランダムを使うように意識しました。
見えなくても必死に認識する努力をする。譜面に食らいつく……言葉で言うのは簡単ですが、やっぱり何もできないのでただただ感想としては疲れだけが残るって感じでした。
なので、RANDOMを使うにしてもRANDOMで当たりやすい階段系の曲からやったりとモチベが下がり過ぎない程度に。☆10埋めも継続したり、たまに☆9に戻ってみたり。
とくに自分はモチベが下がるとすぐにやらなくなってしまう癖があるので(その癖のせいで何度も引退してきた)、とにかくモチベが下がらないように自分で意識し続けました。
結果休日は積極的にゲーセンに出るようになり、あらゆる曲に挑戦しては新たなランプに一喜一憂した。

今までやってなかったことをやった結果得られた新規ランプは、「これで正しい」ということを自覚できてひたすら嬉しかった。


それから数週間が経過したあたりで、今までランプがついたことがなかった曲にランプがつき始める。
全盛期にもクリアできなかった曲に抗えるようになりはじめ、ようやく「昔の自分を超えることができ始めた」。
運指矯正をした甲斐あってか、単鍵乱打の対応力が今までになかったものになり始めた。

 

 

そして今年の2月9日。
CSDJT七段に合格!

 

サファリのない七段でしたが、初めて「七段」の称号を手にすることができました。
友達が家に遊びに来ていてその横で決めることができてめちゃくちゃ嬉しかった。
もう六年も六段で居続けたこともあり、ACではなく形だけでも七段になることができて、本当に嬉しかった。
色んな友達が祝福してくれて、ようやく少し報われたかな、と思いました。

 

それから四日後の2月13日。
CSハピスカの七段にも合格!
これはようつべの配信で達成しコメント欄が大いににぎわった。
CSの七段に徐々に受かるようになり、もう後残すはサファリのある七段、AC七段に合格するだけ。

 

 

 

しかし、そう簡単にはいかないものなんですよね。悲しいことに。

 

ここでまた放置していた問題が浮き彫りになります。
それは完全に個人都合なのですが「ライバルの成長速度」。
自分は六年間も六段だったこともあり、それなりに後から始めたライバルたちよりは勝っていたクリアランプなどもあったのですが……この「六年」という歳月こそが大きな足枷となりました。

 

 

やっぱり基本的に、私は成長速度は遅いんだと思います。


その結果、後から始めたライバルたちにまたもやどんどん抜かれていきます。
六年間六段だった自分よりも後に六段になったライバルが、次々と七段、八段に合格する。

そんな中焦って七段に挑戦したりもしましたが、サファリで閉店。完全に再放送。

 

「今回はちゃんと問題点を改善して今までやってこなかったことに取り組んだのに、なぜ?」
「他のライバルたちよりも練習量は多く積んだ自信があった」
「苦手から逃げないように運指の矯正やRANDOM使用もした」

それでも抜かれるというのは恐らく、練習がまだ足りてないのはもちろん、もともとある伸びやすさみたいな部分ももちろんあると思いますが、ライバルたちのほうがよほど効率のいい練習をしていたんだと思います。
よくわからないまま量だけこなしてもそれが身にならなければ意味がない。それは今だからわかる部分ですが、この時はひたすら自分を責め続けました。

 

本来そういうものは人と比べるべきではない。人は人、自分は自分。

しかし、五年も六段をしていた僕はもうメンタルがズダボロでした。

ここで感じた絶望感は今まで2回辞めてきた時と比にならないくらいのものでした。

 

「もしかすると、自分は天性の才能の無さを持つ人間なのでは?」
「何か医学的な問題でも抱えていて、決して成長することはないのでは?」

などと、あらぬことばかり考えて、一カ月ほどビートマニアにさわるのをやめてしまいました。

これ書いてて我ながらメンタル貧弱すぎる。

しかし、そこまで何かゲームにすがりついてないと本当に何もない無趣味人間になってしまうのが怖くて、依存性同然にうろちょろしたまとまりのない思考で過ごしていた。

 

また同じ道を辿るのか?今回の復帰は今までで一番頑張ったのに?と、葛藤するなか時間が流れて4月末。
この時に転機が訪れる。

 

4月末の某日、ぷよぷよEスポーツのAC版を触りにゲーセンに行った帰り、ふとIIDXの筐体が目に入り、「あーたまにはやるか…」と思い筐体の前に立つ。

 


その1クレがこれからの人生を大きく変えることとなるきっかけとなろうとは思ってもいませんでした。

今までと何かが違ったのです。

 

 

「なんか知らんけど妙にうまい」


不思議なくらいに譜面が見えるようになっていて、指が動くようになっていた。
筋肉痛が取れて指がスムーズになったのと、ほどよい休暇期間を開けたことにより認識の悪い癖のようなものがリセットされたのか、認識周りが少し変化をしたように感じた。

 

よく「突然見えるようになる」という言い方がされたりしますが、まさにこの状況でした。

当時は「そんなの一部の才能人だけやろ」とまるで信じてなかったのですが、この時初めてそれを経験することになる。


今までほとんどやってこなかった☆10のハードに何曲か挑戦し、突然ハードが5曲くらい増えた。

この突然訪れた謎の好調により事態は急変することになりました。

 

ただこういう好調って基本的に長く続かないもんなんですよね。

太鼓の達人をやっていた時にも何度か経験していて、突然腕が別人のように動くようになり、全く追いつかなかった高速曲が追いつくようになったことがありました。
しかしその好調はだいたいもっても一日ちょっとしか続かずすぐに腕ガタガタに逆戻りがほとんどだったので、この謎の好調も長続きはしないだろうと思っていました。

 

が、この好調は途切れることを知らず、これまででは考えられなかった曲たちにランプがつき始めて、完全に「俺どうした!?」状態。うぬぼれですが、これはいわゆる「確かな成長」というやつなのかもしれません。
一カ月放置したことによりほどよい放置効果が働いたとも考えられますが、そこはよくわかりません。
とにかく、「調子のいいうちにやっておこう」と思って、その日からまた無理をしない程度にIIDXを触るようになりました。


しかしこの時は一カ月前にライバル登録していた人の登録を全て解除していて、完全にメンタルがダークサイドに沈んだままになってしまっていたのでライバル設定は全て解除してた気がします。

 

今でもクソ後悔していることがあって、当時よくTwitterで絡んでいた友達が段位に受かった時に、その時に水を差すかのように自分はダメだーみたいなことをウダウダとつまらんツイートを重ねた結果その人と疎遠になってしまったという超絶イヤな思い出があります。これはビートマニアの腕前とかじゃなくて人間の腕前が低い証拠なので本当にこういうことはもう二度と起きないようにしたいもんです。

 

 

そしてその好調が続くこと数日が経過し、とある日の休日。

この日が運命の日となりました。
その日も相変わらずの謎の好調が続き、とある1クレ終了後に、ふと頭によぎった。

 

 

 


「もしかして、今なら七段行けるか?」

 

 

今までも、なんとなく調子がいい日に根拠の無い自信を感じて七段に特攻することはありましたが、それはいずれも本当になんの根拠もないものでだいたいサファリにわからせられていたのですが、この日に感じたものは今までとは違うものでした。

 

「これは何かが違う...」


今まで感じたことのない好調と手ごたえに、確かな自信を持って七段に挑戦。

 

 

一曲目のwatch2は問題のワッチャー地帯の皿を全て捨てて鍵盤に集中しても段位ゲージならば落ちないことを知っていたので、落ちないように全力で。
二曲目のカンフーは得意系だったようで100パーセントまで回復。

三曲目のジルクですが、この曲はその日の体調によって大きく残ゲージが上下する曲だったので、この曲の調子が悪いともうサファリを頑張る気すらなくなっていたのですが、
この日は気合十分で好調だったこともありサファリに80パーセントのゲージを残すことができました。

100%から落ちたことがあることは考えないように、必死にダメな考えを押し殺すように意識した。


80%のゲージを残して、いざ決戦のサファリ。
何度落とされたかわからない、何度目かわからない挑戦。いつもは挑む前から落ちる気満々で、サファリでは確実に落ちるものだと諦める癖が根付いてしまっていたのですが、この日は「今日こそは抜けたい」と心の底から思っていました。落ちるという感情は完全に捨てて、決戦。

RANDOM効果で隣接同時押しに少し慣れてきたおかげか、前半をほぼノーダメージで突破。100%近いゲージを残してテレテレテッテ地帯に突入。

 


ここは正直、相変わらず全く見えていませんでした。意識したことも特にはなかったです。見えたものを必死に押すだけ。


いつもはテレテレテッテ数セットで即死するレベルでどうしようもないほどの癖がついていましたが、この日は違った。
正直見え方はぜんぜん変わっていませんでした。何が起こっているのかさっぱりわからないまま。ただ、気合いだけで譜面に食らいつきました。
もう落とされたくない、絶対に合格したいと。

前半テレテレテッテを抜けて、残ったゲージはなんと40%後半。補正に入ってない!
かつてない残り方で真ん中の微回復地帯に突入。
この時ようやく、おぼろげだった自信が少しずつ確信に変わっていきました。


「もう絶対落ちたくない!」

挑戦中にこれが声に出るくらいには高揚してました。

 

回復地帯を抜け、テレテレテッテ地帯後半に突入。
ここではとにかく、3鍵の縦連を意識しました。3鍵は8分餡蜜気味に押して、あとは前半と同じ。見えたものを気合いで押す。
サファリは後半のほうが難しく、とくにテレテレテッテに混ざる3の縦連が非常に難しい。テレテレテッテに気を取られるあまりこの縦連や他のところをこぼしまくるのが一番怖いので、ベースとなる3鍵を凝視し、それ以外は周辺視野で拾うように意識した。

 

この時は生きた心地がしませんでした。今まで即死していたはずの場所でなぜかゲージは残り続け、なぜ耐えているのかわからないためいつ大崩れしても不思議ではない、非常に危ういバランスで押していました。今までと何が違うのか今でもよくわかっていませんが、ただ「もう絶対落ちたくない」という気持ちだけで食らいつきました。

 

そして、最後の2小節。ここで残ったゲージは8%。
もういつ死んでもおかしくない状況。

口の中はカラッカラ、心臓が口から飛び出そうなくらいの動悸。ぼやける視界。

立っていることすらままならない状態で押した最後のノーツは、今までのどんな1ノーツよりも重みのある1ノーツだった。

 

 

SP七段、合格!!

 

全ての重圧から解放された瞬間でした。
六年間の六段生活で溜め込んだありとあらゆるマイナス感情が全て消滅し、大きな達成感に満たされた。

誰も人がいなかったことをいいことに「ヤッタァァァァア」(オタク特有のクソキモい涙混じりの裏声)と、お立ち台に崩れ落ちた。

 

BP130と、一般的に段位でのサファリ突破のラインとされる目安よりずっと大きい数字でしたが、ついに合格することができた。

ゲーセンの中だったにもかかわらずめっちゃ叫んだし、手がガタガタ震えたし、謎の動悸がして嘔吐しそうになり立てなくなり足が震えてしばらく歩けなかった。
ずっとずっと見たかった、段位が六段から七段に更新される「シャキーン」をついに自分の力で見ることができた。
泣くほど嬉しかった、というか泣いた。

これを今加筆修正している時点でSP十段になりますが、「今まででIIDXで一番嬉しかったのはいつ?」と問われたら、間違いなく「七段に受かった時です」と答えるも思います。

 

たかが七段と思うかもしれませんが、自分の中ではサファリの壁は非常に高いものでした。
幾度となく挑戦して落とされ挑戦して落とされ、いつしかサファリは絶対にこえられないものだと思うようになってしまい、IIDXに対するやる気そのものをなくしてしまうことになった。
R∞tageが稼働した時に「もうIIDXしかない」と考えることがなければ、あの気まぐれの1クレがなければこうなることはなかったと思います。

 

 

 

長々と思い出話をしてしまいましたが、総括。
六段→七段の段階で自分が取り組んできたことをまとめます。

・☆10フォルダ巡回(おおよそ半分くらいまで)
・運指の改善(12と67を独立して指押しできない運指の改善。今はひとまず指押しできるようになりました)
・RANDOMオプションの使用(モチベ維持のためできる範囲で。自分はこれをやるやらないで全然違いました。手っ取り早く認識力を上げるなら恐らくこれが一番です)


これに加えて、
・できる範囲で☆10のハードに挑戦する

やはりハード挑戦というのは普通にノマゲやイージーと違った独特の緊張感があり、普段の実力以上に譜面認識に集中できるような気がします。
ただこれも「落ちるのに慣れない」範囲内で。死に癖がつくと落ちてもなんとも思わないようになってしまいます。

六年もかかってしまいましたが、ようやく自分に合った練習法を確立し、その結果夢にまで見た七段についに合格することができました。

 

 

超長い記事になってしまいましたが、正直これで書きたいことが全部書けたかどうかわかりません。
もっと色々と語りたいことはあるのですが、ひとまずはここでこの記事は終わりです。自分と同じようにサファリが超えられなくて心が沈んでいる方の少しでも力になることができればと思い、詳細な経験談をここに書かせていただきました。

 

我ながらこんな自分語り一生書いちゃう俺キメ〜と思いますがブログなんだから許して

 

おわり!!!!