前回の続きです。
太鼓の達人に人生を救われたえりお少年でしたが、今はもうゲーセンでも触らず、家でもたま〜にやるくらいの頻度になってしまった、そこに至るまでを色々未練がましく書いていこうと思います。
なるべく言葉を選ぶ意識はしますがちょっと愚痴というか、言い回しがアレになってしまう部分があるかもしれないのでちょっと閲覧注意。
5.難易度のインフレ化
旧筐体時代の終わり頃に最難関とされていた曲は「きたさいたま2000」「Rotter Tarmination」「燎原ノ舞」「はたラク2000」の、いわゆる四強と呼ばれる曲たちでした。
僕の地力で満足に叩ける限界がたぶんこのあたりの曲たちだと思います。
それから新筐体が稼働して「初音ミクの消失 〜劇場~」という曲が収録されるのですが、この曲、今四強として名前をあげたどの曲をも突き放す当時としては飛び抜けた難易度の曲で、僕はこの曲は当時はミリもゲージが増えずクリアできませんでした。
とはいえそれほどの難易度の曲、満足に叩ける人は他にも誰もおらず、僕はやはりスコアラーするのが好きだったのであまり気にしていませんでした。
それからも高難易度譜面は増え続けました。
全ては書けませんが「スーハー2000」などの高難易度譜面が次々と登場し、クリアすらできない譜面がどんどん増えていった。
とはいえ「別にそのへんの曲できなくてもこのゲーム遊べるしな」と考えていたのでとくに気にせず遊ぶようになりました。
というか、まだこの頃の高難易度って有情なほうだったんですよ。今と比べると。
しかし、次第に「正攻法ではまともに叩けない譜面」が頭角を現すようになり、それらがモチベーションを下げる要因の一つとなってしまった。
6.好きすぎて余計なことを考えすぎた結果
今の内容だけだとただインフレについていけなくなっただけに見えるんですが、他にも色々要因がありまして、思い出せる範囲で書いていこうと思います。
正直どれも悲しいほど情けない内容なのですが、このあたりのことは今のビートマニアにも通ずるところがあるので、反省や今後のためにという側面も踏まえて書いていこうと思います。
・スコアラーという位置
高難易度が量産される環境においても、僕はずっと「精度」という点に目を向けていました。
県内で一時期「ばいそくでたらめ」が流行してみんなそれをやっていた頃があったのですが、僕はアホで斜に構えていたのでそれにも手を出さず、黙々と全良増やしをしていました。
その結果、県内では唯一の全良3桁保有者として、かなり長い間「県内で一番全良譜面数が多い人」でいました。
高難易度もろくに叩けずそこでは他の人に追いつけなくなっていたのですが、始めた頃からずっと「精度」「スコア」を意識していた身としては、その「県内最多全良数の人」という立ち位置は、最後に残されたアイデンティティだったんじゃないかなと思います。
積極的に全良増やしをしているプレイヤーはその当時ではほとんどゼロに等しく、「この強みは自分だけのもの」と思っていました。
そこから程なくして、全良増やしを開始するプレイヤーが徐々に増え始めた。
ばいそくでたらめ大嫌いマンと化していた僕はようやく県内の環境が変化し始めたと嬉しかったですが、後から全良増やしを始めた人達と僕とでは徹底的に違うところがありました。
彼らは僕と違って高難易度が叩けるんですよね。
僕が物理的に追いつかない曲も叩けるので、僕よりも強い曲を埋めることができる。
全良数三桁といっても、僕のそれらは低難易度でかさ増ししただけのハリボテのような数字で、ほかの人たちとは質が違うものだった。
そんなこんなで、長いこと全良数県内最多だった時代も終わりを迎える時が来た。
正直追われる側のプレッシャーは半端なかったですし、負けたくないなと手出し出来そうな曲をどうにかこうにか探して潰したりしていましたが、それも所詮は付け焼き刃で、僕の全良数最多時代はこうして終焉を迎えることとなったのです。
ですが、それに関しては半分諦めもついていました。高難易度は叩けないし、それを練習するのは楽しくない、スコアを出すのが楽しいという考えは変わることはなかったので、もうある程度抜かれることは前提で続けなければならないとどこかで認めていたところもあり、何より僕を抜いたプレイヤーは仲のいい人で、悔しさも大いにありましたが、よくぞ抜いてくれたという気持ちもありました。
別に抜かれたから何かあるってわけでもないですし、たかだかゲームでこんなアホみたいなプレッシャーを感じるほうがどうかしてるんですが、僕は太鼓の達人が好きすぎたあまり、できないことが増えてきた環境で自分が続けていく理由みたいなものを考えてたんだと思います。たぶん。
・その結果おかしくなった右手
いつぐらいからそうなったのかはもうはっきり思い出せませんが、ある時くらいからバチを持つと右手がプルプル震えるようになった。
とくに最初は気にしてなかったですし、それ以上それが悪化した気配もない(多少はしたかもしれない)のですが、だんだん気になるようになってきた。
明らかに一番ちゃんと腕が動いていた頃と比べると右腕の動き方がぎこちなくなっていく。
サボっていたわけでもないですし、それほど長く期間を開けたことも覚えてる限りではなかった。(入院したりとかがありましたがたぶん関係ない)
年齢のせいか?とも思いましたがそれでもどんどんおかしくなっていく右手。なんなんだこれは??
さすがに様子がおかしいと感じ、恥ずかしながら近くの病院に行きました。
(アホなのでさすがに太鼓の達人をしている等と医者に説明することが恥ずかしかったので、打楽器をやっていると説明した気がします)
普段はどうもないが、特定の動作を行う時だけ右手の様子がおかしくなると相談した結果、あれよあれよの後にスポーツ選手やピアノ奏者などに起こることのある症状に似たものであることが判明。
これって精神的なところが大いに起因するらしいですね。
要約すると
「太鼓の達人が好きすぎて色々と余計なことを考えすぎた結果叩けなくなった」。
嘘のようだが本当の話。
これをきっかけに、本当に長いこと遊び続けてきて、ずっと県内で第一線のところにいたゲームを辞めるに至ったわけです。
何もなかった僕にとって唯一頑張れたゲームで、始めたきっかけだった「目立ちたい、賞賛されたい」という目的も形はどうあれ果たされ、県内で上位にいられることは本当に嬉しかった。
太鼓の達人が好きすぎて解説動画なんかもようつべに上げましたし県内上位にいられることが嬉しくて仕方なかった。
そして、太鼓の達人が好きすぎるあまり余計なことを考えすぎて、変なプレッシャーに勝手に怯え続けた結果叩けなくなった。もうアホですね。
人に自分の頑張りを見て褒めて欲しかったんだと思います。その媒体がたまたま太鼓の達人だった。文化祭で太鼓の達人に出会ってなければこんなことにはなってなかった。
未練がましく辞めましたがこのゲームは本当にたくさん夢と希望をくれたと思います。
悲しいことに辞めてから交流が無くなった人がたくさんいますがそれはまあその程度だったんだろうなってことで。
今仮に腕が全盛期以上に動いたとしてもたぶん復帰!とはならないと思います。わからんけど。
このゲームのターゲット層って僕ともうだいぶ年齢が離れてるので、おっさんと中高生ではたぶん色々と相容れないと思うので、このまま隠居するのが丁度いい。
それなのにこんな記事書いちゃうあたりまだ未練がましさが垣間見えるのは自分でもなんとも悲しいことではあるのですが、それだけ本気になることができたこと自体は悪いことではなかった、いい経験だったと思います。
「あの頃の譜面は楽しかった」「難しさだけの譜面は楽しくない」みたいな評論家みたいな老害と化すのが一番つまらないと思うので、(やってしまうことはわりとある)今後も今くらいの距離感でたまに遊ぶ感じが一番いいかなと思います。
7.その後
ビートマニアで今ボイロ実況を作って出しているのは、たぶんその時のつまらん承認欲求の名残りだと思います。
腕前は平凡、むしろ鈍足なただの1プレイヤーでしかないが、それでも頑張ってる姿を誰かに知って欲しい、見て欲しいという気持ちが今の動画作りの原動力になってるんじゃかいかなと思います。というかなってる。
でもそれはたぶん悪いことではない。こじらせなければ...
六年六段をやってたと悲観的になってしまうこともありますが、成果があったら嬉しい。
いいじゃないですか、たかがゲームにくらい本気になっても。
成長が鈍足すぎてヘラることも正直まだある。自分でもこいつめんどくせえなと思うことは多い。でも上手くなりたいと思ってしまったんならもうそこは自分で頑張るしかない。頑張るのは自分なんですよ。他人を逃げる理由にするのはもうダメ。
今ビートマニアでそこそこスコアを出せるのは間違いなく太鼓の達人で得たスコア力ですし、音楽ゲームの基礎的なノウハウは全て太鼓から教わったものです。
あとはそこで得た経験、ダメだったところを反省して、太鼓の達人で届かなかったところにビートマニアで少しでも近づけたら嬉しく思います。
当時よく一緒に遊んでいた人の言葉の受け売りですが、今では少しでも長くビートマニアを楽しんでいける遊び方をしていきたいと心の底から思う限りです。
いつまで続けるか不明ですし、また何かあって途中でドロップアウトしてしまう可能性もありますが、右も左も見えないままゼロからスタートした太鼓の達人と違い、今はそこで得たノウハウもあるのと年齢を重ねたことによって少なからず頭を使って遊べると思いますし、違った見え方もたくさん知った。今後も楽しく続けていけられる限りはやっていこうと思います。
こんな感じのチョーーーーーーーーーーーーダラダラ思い出話でした。
ここまで全部読んだ方は暇人かアンチか僕が好きすぎる人のどれかです。
太鼓の達人はまだ全然好きです。
それでは、おしまい!!